コンビニの売り場から
“本との出会い”を届ける
CVS
トーハンへの入社動機を教えてください
幼い頃から読書が好きで、漠然と出版業界への憧れがあったのですが、大学で校友誌を制作するサークルに所属したことや、出版社でのアルバイトを通して、本に触れる楽しさがより深まり、就職活動を始める頃には「出版業界に携わりたい」という思いが強くなっていました。出版業界の研究をしていく中で、再発見できたのが出版取次の果たす役割の重要性です。私は、本は人々の生活に欠かせないものだと考えているので、日本中の出版物の流通を担うトーハンの社会的な役割の大きさや、出版業界全体を俯瞰できる点に興味を持ち、志望度が高くなっていきました。また、私は多趣味で小説、漫画、アニメ、アイドルと好きなものがたくさんあるのですが、トーハンでは出版物を通してその全てに関わることができるので、“好き”が仕事に直結する点も魅力的でした。最終的に選考過程で出会った社員の方々の温かな人柄に惹かれ、「ここなら自分らしく働ける」と感じ、入社を決めました。
CVS部の仕事内容を教えてください
CVS部の仕事は大きく分類して2つあります。ひとつは全国のコンビニエンスストアを対象にした商材の仕入と配本(各店舗に送品すること)です。書店と違い本を目当てに来店されるお客様は少なく、売り場スペースも限られているため、話題作や定番商品だけでなく、お客様が思わず手に取りたくなるような商品を意識して仕入をしています。時には、より魅力的な売り場にするために、コンビニエンスストア限定の商品を出版社と協力して開発することもあります。その際に問われるのが、時代の潮流を敏感に察知する情報収集力です。アニメやグッズ、日用品など市場の流行を常にチェックし、出版売り場で展開する機会を模索しています。もうひとつは、各CVSチェーン本部に対して、課題や商品ニーズをヒアリングし、より良い売り場づくりのための提案を行うことです。例えば、アニメのキャンペーンが店頭で開催される場合、出版売り場でも原作や関連グッズを展開し、店舗全体の施策と連動できるような提案を行うこともあります。コンビニエンスストアは店舗数が数万軒に及ぶので、取り扱う商品の量も多く、より広くお客様に本との接点を持っていただける売り場です。出版売り場に足を運んでいただくことが、少しでも楽しい体験になれば良いなと思いながら日々業務に励んでいます。
やりがいを感じた仕事を教えてください
最も印象に残っているのは、コンビニエンスストアでは導入が難しいとされてきた商材の取り扱いを開始し、約1年半で導入店舗数を100倍以上に拡大したことです。書店で人気の商材だったのですが、形状が特殊なため、コンビニエンスストアには陳列スペースがなく、導入が困難とされていました。それでも私は大きな可能性を感じていたので、粘り強く交渉を続け、まずは100軒程度でのテスト展開から取組みをスタートすることになりました。結果は非常に好調で、チェーン様からも導入店舗拡大のご希望をいただき、出版社との増数交渉と販売実績の検証を重ね、10,000軒以上への大規模な導入拡大を実現しました。私はどのような仕事に対しても「もっとできることがあるのではないか?」「新しいチャンスがあるのでは?」という視点を持って取り組むように心掛けているのですが、まさにその視点が活きた仕事だったと思います。
今後の夢、目標を教えてください
既存の業務の知見をより深めていきたいと思うのと同時に、出版のリソースを活用した新しい事業にも挑戦したいです。紙の出版物の発行数は年々減少しており、厳しい状況にあると言われていますが、私は出版業界にはまだまだたくさんのチャンスがあると思っています。トーハンでは新規事業開発に積極的に取り組んでおり、私も昨年全社的なプロジェクトに参加をして、事業の立ち上げに携わりました。それは出版社の持つIPを活用した新たな取り組みだったのですが、当初想定していた以上の売上があり、可能性を感じました。現在は通常の業務と並行して新規事業の拡大にも取り組んでいます。どのような仕事であっても、最終的に出版業界に貢献できたら良いなと思いますし、まだまだできることを模索していきたいです。
学生のみなさんへの
メッセージをお願いします
私が就職先を決めたのは大学4年生の8月でした。早々に就職活動を終える友人もいましたが、私は自分がやりたいことへのこだわりが強かったので、納得できるまでやり切ろうと決めていました。正直苦しい時間でしたが、あの時たくさん悩んで自分と向き合ったからこそ、今トーハンで楽しく充実した毎日を送れているのだと思っています。就職活動中はどうしても周囲と自分を比べて不安になってしまうことがあると思いますが、人生の中で仕事が占める時間はとても大きいので、焦らずに自分がやりたいことをじっくり考えてみてください。そして、その過程で少しでもトーハンに興味を持っていただけたら、とても嬉しいです。あなたと一緒に働けることを楽しみにしています!